手術でした。
内容
白内障手術五件、硝子体手術一件でした。
白内障手術
緑内障疑いの方は横から手術しました。
一人下方のチン氏帯が断裂した方がいましたが、断裂した部分を人工レンズの脚でおさえるようにして、普通に終わりました。
その他は普通の白内障でした。
硝子体手術
重症の糖尿病の方の硝子体出血の手術でした。糖尿病のコントロールの悪い方だったので、手術するかどうか迷いましたが、術前の超音波の検査で網膜剥離があるように見えたので早めに手術することにしました。もしかしたら、増殖膜で網膜が引っ張られて起こる牽引性網膜剥離があるかもしれないと思っていました。
最初白内障手術をしました。硝子体出血があると光の反射が少ないので白内障手術が少し難しくなります。人工レンズを入れた袋の裏に血が着いていて眼内が見づらかったので、始めの段階で後囊切開しました。
眼内を見ると網膜剥離は起こっていなかったですが、後部硝子体剥離は起こっていました。ただ、一箇所だけ後部硝子体剥離が起こっていない所があり、そこに増殖膜がありました。増殖膜の周辺の硝子体を孤立させるように、硝子体切除をしてから、増殖膜の処理をしました。増殖膜を切除したら出血したため、ジアテルミーで凝固しました。
それから、後極をBBGで染色し、内境界膜を剥離し、周辺部の硝子体を可能な限り切除してから、網膜にレーザーを撃ちました。
レーザーが終わってから、網膜上にうっすら出血のある場所があったのでよく見ると新生血管と思われる場所が2箇所ありそこから少量の出血を認めたため、ジアテルミーで凝固しました。
増殖膜の処理をしたところが、網膜が浮いているように見えたので、最後は眼内を空気置換してから、創部を縫合して終了しました。