家族性滲出性硝子体網膜症(FEVR)
子供に網膜剥離が起こったらこれを疑います。
若年者の網膜剥離の原因の12%がこれです。
遺伝性で常染色体優性遺伝ですが、他の遺伝形式も指摘されています。
網膜血管が網膜の最周辺部の鋸状縁に達する前に発育を停止した状態で、未熟児網膜症の病態に似ています。
耳側の周辺部網膜に多いです。全周の場合もあります。
網膜周辺部に血管が無いので虚血になり、新生血管が生じて滲出性変化が起こり、重症例は増殖性網膜症になります。増殖組織で乳頭が牽引されたり、鎌状網膜剥離を起こしたり、硝子体出血を起こしたりします。
治療は未熟児網膜症と同じで、無血管野にレーザーをしたり、増殖性変化がある場合は硝子体手術をしたりします。