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小山福澤眼科

眼科疾患 複視

核間性眼筋麻痺の患者さんが来ました。

投稿日:2018年7月8日 更新日:

複視

 

最近物が二重に見えるようになったという患者さんが来ました。
左目が内側を向くことができませんが、寄り目はできました。
こういうのを核間性眼筋麻痺といいます。
紹介してMRIを撮ったら脳幹に腫瘍が見つかりました。

核間性眼筋麻痺

水平方向の眼球の動きに異常が見られ、眼球の内側への動きができないのに寄り目はできることがあります。両眼性の場合と片眼性の場合があります。
核間性眼筋麻痺は内側縦束の病変が原因となって起こります。

内側縦束

水平方向の眼球の動きは、左右の眼球が協調して動くように、脳の中の脳幹にある内側縦束という部分によって調整されています。そのおかげで片方の目が外側を向く時に、反対の目は内側を向くことができます。内側縦束は次の神経を連絡しています。
外転神経核、反対側の動眼神経核、水平注視中枢、前庭神経核、滑車神経核内側縦束に異常があり水平注視中枢から反対側の動眼神経へ眼球を内転させる連絡が行かなくなり、内転できなくなります。輻輳(寄り目)は水平注視中枢からの連絡を必要としないので、寄り目はできます。

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