巨大裂孔網膜剥離
網膜の1/4周を超える大きな裂孔が原因の網膜剥離で、かなりの重症です。そんなに多くはないですが、年に何人か来ます。今まで男の患者さんばかりでした。網膜が広い範囲で裂けているので手術が難しいです。
定義
90度以上の裂孔
特徴
10万人あたり年間発生率0.091人です。
54.8%が特発性(原因不明ということ)
続発性では、強度近視眼、鈍的外傷眼から起こることが多いです。Stickler症候群、Marfan症候群、無虹彩、網膜色素変性症にも起こります。
71.7%が男性(経験的に男性に多いなと思っていました。というより自分は男性しか見たことないです。)
硝子体基底部に沿ったWWPから裂孔が生じることが多いようです。
僚眼(反対眼のこと)の13%に巨大裂孔が、51%に普通の裂孔がみられるという報告があります。
手術
網膜が激しく裂けてひっくり返っているので、平らにしなければなりません。パーフルオロカーボンという重たい液体を網膜にのせて、網膜を平らにして、裂け目にレーザーをして、眼内をガスまたはシリコンオイルに置き換えます。
結構難しい手術です。