ペルーシド角膜辺縁変性
他の病院でペルーシド角膜変性と診断されて、経過観察のために紹介されてきました。
若い患者さんで、乱視が−4と強く、下方角膜の菲薄化がみられました。矯正すると視力1.2は出ていました。
不正乱視があるため見辛いそうです。
概要
ペルーシド角膜辺縁変性は、角膜下方周辺部が薄くなって突出する病気です。両眼に強い不正乱視が出ます。患者さんは不正乱視のために視力低下を自覚しますが、進行すると眼鏡やコンタクトレンズによる矯正ができなくなります。
円錐角膜に似ていますが、ペルーシドは周辺部に病変があるため、角膜移植などの治療がしづらいです。
患者数
角膜専門医の間 では円錐角膜の20-40分の1程度と考える先生もいて、概算すると全国で1,500-3,000名程度ではないかと考えられていますが、正確には分かっていません。
原因
不明です。
症状
不正乱視による視力低下がみられます。20歳前後で視力低下を自覚し、徐々に進行します。
治療法
軽症では眼鏡による矯正が可能。
中等症以降ではハードコンタク トレンズによる矯正が行われます。
進行例では角膜移植を行うという報告もありますが、病変部が周辺部なので、拒絶反応の危険性が高いようです。
進行予防のためにクロスリンキングや、角膜実質内に弧状PMMAリングを挿入する、角膜熱形成など新しい治療が出てきているそうです。