イギリスで1977年から1997年まで英国前向き糖尿病研究UKPDSが行われました。新たに発症した2型糖尿病で血糖値を正常に近づけると合併症を抑制できるか検討されました。
新たに発症した糖尿病患者を、食事療法の後に薬物による血糖管理を行う強化療法群と食事療法のみの従来療法群に分け、合併症や死亡を検討した研究です。HbA1cの差が無くなっても、強化療法群では10年後も合併症が少なかったです。これをレガシー効果(legacy effect)といいます。
「糖尿病の治療の開始は早いほどよい」ということで、早期治療の効果はレガシー効果(メタボリック・メモリー)として10年後まで残ります。
今の血糖管理が将来の合併症や死を防ぐと言えます。