Arch Ophthalmol. 2011 Feb;129(2):152-7. doi: 10.1001/archophthalmol.2010.348.
Trabeculectomy with mitomycin for open-angle glaucoma in phakic vs pseudophakic eyes after phacoemulsification.
Takihara Y1, Inatani M, Seto T, Iwao K, Iwao M, Inoue T, Kasaoka N, Murakami A, Futa R, Tanihara H.
開放隅角緑内障に対して上方結膜を切開して白内障手術をした後に、上方に眼圧を逃がす袋を作る手術をすると術後成績が悪くなるという内容です。
白内障手術で結膜を切開するとその結膜は癒着して固くなります。固くなった結膜で袋を作ると成績が落ちると上の先生から言われていましたが、実際やってみると本当にそうでした。
以前結膜を切除して外側から線維柱帯切開術が施行されたのと同じ場所に、袋を作る手術をしたことがあります。最初の手術が原因で結膜が瘢痕化して固くなっていて、全く伸展性がなかったです。術後は苦労しました。結膜が固いので袋ができづらく、また結膜が全然伸びないので柔軟性がないため、糸を通した穴が引っ張られて拡大し水が漏れて、最後は裂けました。縫い直したりして経過観察を続けましたが、今度は反対眼の緑内障も悪くなってきてしまい、反対眼にも線維柱帯切除術をしました。そのため両眼同時に術後管理することになり、かなり苦労しました。
入院が長くなりましたが最終的にはちゃんとした袋ができてちょうどいい眼圧に落ち着いたので良かったです。