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小山福澤眼科

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抗癌剤で起こる涙道障害

投稿日:2018年4月23日 更新日:

TS-1

TS-1

胃癌などに経口抗がん剤TS-1を使用すると、涙液から抗癌剤が分泌されて、上皮が障害され、角膜障害と涙道障害が起こります。
流涙症、涙道障害、角膜障害の発現率と発症までの期間を表にすると

  発現率 発症までの期間
流涙症 16-33.3% 1.3-2.9ヶ月
涙道障害 8-37% 2.7-5.7ヶ月
角膜障害 6% 6.5ヶ月

このようになります。

治療

治療は防腐剤無添加人工涙液を1日6回点眼し、涙液中に出てくるTS-1を洗い流すことと、低濃度ステロイドを点眼して炎症を抑えることです。
点眼による流涙症状の改善は14.5%という報告があります。角膜障害の症状改善に有効な因子はTS-1の中止のみという報告がありますが、抗がん剤なので簡単に中止することはできないです。
涙道障害で閉塞に至ると治療が困難になるので、予防的にチューブを入れるのも有効です。

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