麻痺性眼瞼下垂
交通事故で瞼を挙げる力が低下して眼瞼下垂になる方がいます。
前頭筋吊り上げ術
まず通常の眼瞼下垂の手術を行いますが、瞼を挙上させる筋力自体が弱っているので手術の効果が不十分な場合が多いです。その場合、おでこの筋力を利用して瞼を挙上させる方法をとります。
それを前頭筋吊り上げ術と言います。先日その手術を施行しましたので報告します。
挙筋短縮術をすでに受けている方の再手術だったので、癒着が強く、剥離するのが大変でしたが、きれいに剥離できて、瞼板を露出することができました。皮膚切開は15mm程度あれば十分です。さらに眉毛の上に10mm程度の切開を加え、そこからまぶたに向かって皮下を剥離してトンネルを作成し、吊り上げる素材(通常はゴアテックス)を通して縫合しました。まぶたの挙がり具合を調整して縫合する時に左右均等になるようにするのが少し難しいですが、うまくいきました。