井上眼科で手術でした。
手術
白内障手術五件、硝子体手術一件でした。
白内障手術
40代の方の白内障手術は前嚢下白内障でした。水晶体前面の真ん中が石灰化していました。石灰化したところは硬くて切れないのでそこを避けて前嚢を丸く切開するのが難しいですが、そこさえできればあとは吸うだけです。若い男性はまぶしがって目が上を向こうとするので少しやり辛いですがうまくいきました。一般的にいって男性の方が目がよく動きます。キョロキョロする人が多いです。その他は普通の白内障でした。
硝子体手術
古い黄斑円孔
硝子体手術は40代の方の黄斑円孔でした。他の病院で何年も前から黄斑円孔が指摘されていましたが、本人に手術希望がないため経過観察されていました。手術を希望されて当院を受診されましたが、発症から時間が経っているので円孔が大きく治りずらそうな外観でした。
inverted flap
古い黄斑円孔は閉じ辛いですが、inverted flapというやり方で手術すると閉鎖率が上がります。inverted flapにもいくつかやり方があり、円孔周囲の内境界膜を円孔にかぶせたり、円孔に詰めたり、引っ掛けたりします。今回は円孔が大きいので穴の中に内境界膜を詰めましたが、穴が大きいのでたくさん入りました。
水晶体温存
40代の方で白内障がほとんどないので水晶体を温存しました。水晶体は眼球の内側に凸なので器具があたらないように注意が必要です。硝子体を周辺部まで切除して最後に眼内にガスを入れて終わりました。
術後経過
翌日の診察ではガスが100%入っていて眼圧14mmHgで経過良好でした。